ニューヨークの地下鉄は慣れると簡単ですが、ICカードや自動改札になれている日本人には改札を通過するのが激ムズです。しかし、切符はクレジットカードで買えるし、意外と治安も悪くありません。ただ、自動販売機は慣れないと買いにくいので買い方を説明します。
・ニューヨークの地下鉄の治安
・地下鉄路線の覚え方
・地下鉄の切符の買い方
・切符の種類
・入場ゲートの通過方法
もくじ
ニューヨークの地下鉄は怖くない
ニューヨークは地下鉄網が発達していて、使いこなすことができればとても便利です。
昔のアメリカ映画を見たことがある人なら、落書きいっぱいの治安の悪いイメージが残っていると思いますが、近年は治安が大幅に改善されてよっぽど人気のない車両や駅に行かない限りは安全と言われています。
また、この地下鉄の車両や駅のデザインには日本人デザイナーの宇田川信学さんが大きく貢献していて、明るく、使いやすいものになっていて地下鉄の治安の改善に大きく寄与したと言われています。
普通に昼間に都会の地下鉄に乗っている分にはほとんど恐怖を感じるようなことはありませんでした。
路線は北向きと南向きで覚える
地下鉄の多くの路線はマンハッタンを南北に走っていて表示は概ね3種類
- UPTOWN(北向き)
- DOWNTOWN、BROOKLYN(南向き)
この表示がある方のホームから乗車すれば、ほぼ間違いありません。ただ、日本のように島式ホームで南北両方向の電車に乗れることは少なく、両方向のホームが改札内で行き来できない駅も多く、入り口を間違った場合は一度出口から出なければなりません。
入り口を間違った時には、若干の問題(後ほど解説します)が発生するので気をつけてください。
メトロカードは磁気カード
切符はメトロカードと呼ばれる磁気カードで次の種類があります
・SingleRide 一度きりの利用($3)
・MetroCard チャージして何度でも利用可
・Unlimited Ride 期間限定乗り放題(7日間$32と30日間$121の2種類)
Unlimited Rideは有効期間中地下鉄もメトロバスも乗り放題です。ニューヨークシティはストリートごとに地下鉄駅がありますが、地下鉄が南北、バスが東西に走っていて、「ストリート」と「アベニュー」の位置関係が理解できると、Googleマップと合わせてメトロカードでの移動は無敵になります。Googleのルート案内だと地下鉄の遅れや運休についても表示します。ニューヨークの地下鉄は運休や遅れ、停車駅の変更が多いのでこまめにチェックしましょう。乗っている電車が急に急行(express)になったり普通(local)になったりは当たり前です。
海外に行くときは事前にsimを準備しておくとスマホも使えて便利です。
私が利用した時も、駅についたら「夜間と週末は運休するからあっちのストリートから代替えバスに乗ってください」ってMTA職員が立ってました。観光客は混乱して右往左往です。
こちらはUnlimited
こちらはSingleRide($3)
クレジットカードで切符を購入する
切符の購入は地下鉄改札付近の自動販売機で可能で、クレジットカードによる決済も可能です。
ただ、自動販売機の通信状態の問題があったり読み取り機そのものの調子などで、カード利用ができないこともよくあります。クレジットカードによる購入には利用制限が設定されており、短時間に同じカードで2回までの購入しかできません。
まとめ購入ボタンがない(見つけられなかっただけかも)ので、家族4人分のメトロカードを4回に分けて購入する際に、一枚のクレジットカードで4回購入できませんでした。
SingleRideはどこまで乗っても$3なので、遠くまで移動するとお得。Unlimitedは7日間で10回乗車(5往復)すれば元が取れる計算です。子供料金はありませんので、大人と同じ料金が必要です。
子供料金はありませんが、入り口のバーより身長が低ければ無料です。年齢などではなくて「身長」です。多少大きくても、バーの下をくぐって行ってしまう子供もいます。近くに係員がいてもあまり厳しく言われません。
改札機のカードリーダーは動作精度が悪く、すぐエラーが出るので2度ほどエラーが出たら大人でもバーをくぐってます。さらに改札はホームに入るときだけなので、日本のように出口で「入った時にエラーが」なんて説明も不要。このカードリーダーの精度が悪く不評すぎたのか、やっとニューヨークもICカード化する報道も最近ありました。
メトロカードの購入方法
MetroCardの購入ですが、このちょっとカラフルな券売機で購入します。この写真は新しめの機械。タッチパネルの精度が悪いので、2本指でタッチすると安定した操作ができます。欧米人は大きいので、センサーが大きめなのかも。
↓同じタイプですが、上部に「SingleRideは買えません」って書いてあります。
↓こちらはクレジットカード専用機
まずはタッチパネル右上の「Start」で購入開始。券売機によってはここで言語の選択があります。いくつかの駅で使ってみましたが「日本語」は見かけませんでした。素直にEnglishにしましょう。
言語を選択すると、次は切符の種類。「Fast $9」は$10(カード代が$1)支払うと$0.45のボーナスがついて$9.45がチャージされたMetroCardが購入できます。
Umlimitedは真ん中の「MetroCard」です。
次は新しいカードを買うのか、再利用するかの選択。新しいカードは$1のカード代が必要です。
「Get New Card」を選択をしたら、この画面になるので、乗り放題であれば「Unlimited Ride」を選択します。
7日間ならば、$32、30日ならば$121です。これにカード代$1が追加されます。また、30日間は1ヶ月ではなく、30日間です。お間違いなきようご注意を。
種別を選択すると、支払い方法の選択となります。
「Cash」(現金)、「ATMCard」(キャッシュカード)、「CreditCard」(クレジットカード)の3択です。
現金を選択した場合には緑色の部分に投入。紙幣は表裏が違うと読み取りません。クレジットカードを選択すると、「Please dip your credit card」のメッセージが表示されます。「dip」??ってどこに漬けるんだよ?と青色の読み取り機に挿して抜きます。なるほど、dipって感じの動作。
この読み取りも精度悪いので、何度か気長にdipします。まぁ、なんというかアメリカって、どの機械もそんな感じなので「またかよ」とだんだん慣れてきます。
無事決済されると黄色の部分からカードが出てきます。MetroとSingleRideでは出てくるところが違うので慌てずに探してください。
赤いところにお釣りとレシートが出てきます。メトロカードはエラーが多いので、レシートは切符の購入証明のために必ず保管しておきましょう。
大問題の改札の入り方
改札の入り方などは他の方もたくさん書かれているし、他の人がやっているようにすれば良いのですが、読み取り機はかなり癖があります。
とても重要なのですが、Unlimitedは一度改札を通ると複数人での1枚のカード使いまわし防止のために18分間は改札を通ることができなくなります。
乗るホームを間違えて改札を出てしまうと、反対方向の電車に18分間乗れません。有人の窓口がある駅だと窓口の職員に事情を説明すれば、「しょうがねぇな〜。18分は通れないって言ってるだろ」みたいなことを言われつつ、遠隔で改札を開けて通してくれます。無人の場合は完全に18分間待ちぼうけです。
いつ、最後に改札を通ったかは自動販売機の近くに設置されているMetroCardのチェッカーを通すと表示されるので、短時間に乗り換えなど行う場合は確認した方が良いでしょう。このチェッカーは改札を通る練習にもなります。
マンハッタンとその周辺の移動に欠かせないニューヨークの地下鉄。路線ごとに急行だったり、普通電車だったり突然停まる駅が変更になったり、時間通りに運行してなかったりしますが、慣れるととても便利な移動手段でした。利用客の多い時間帯の移動であれば危険も少ない(人が少ない車両には「何かある」ので注意)のでぜひ利用しましょう。