日本の喫煙者の割合は日本たばこ産業(JT)の「2018年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の平均喫煙率は27.8%、女性の平均喫煙率は8.7%。低いように思えますが、まだまだ諸外国よりも高い数値だそう。この調査は2018年で終了してしまいました。この調査に意味がないほど喫煙率は下がっています。
タバコをやめられない人は金銭的にかなりの損失となっています。金銭面で損失があるとなれば、やめられないなんて呑気なことは言ってられません。
もくじ
喫煙者は多数派から少数派に
JTの調査結果によれば1965年(昭和40年)男性の喫煙率は80%!ほとんどの男性はタバコを吸っていたことになります。確かに、この頃の映画俳優はかっこよくタバコを吸っているシーンが多いですね。
男性の平均喫煙率が50%を切ったのは2003年(平成15年)、今から約20年近く前のこと。この頃のテレビドラマでは不良役の俳優でもタバコを吸わなくなりました。2006年にはFIAがフォーミュラ1(F1)のスポンサーにタバコ業界を認めないという方針を打ち出して、2007年以降はタバコのCMも激減。
私は2007年に禁煙に成功して完全にタバコをやめたのですが、その頃で男性の喫煙者は40%ほど。禁煙して少数派から多数派への転身を果たしました。
タバコと肺ガン
タバコと関連が指摘される有名なものは肺がんのリスク。
国の統計によると2021年度の肺がんの予測患者数は約127,400人、肺がんで死亡するであろう予測数は75,000人。この統計を見ると罹患者数は前立腺がん、大腸がん、食道がん、肺がんともにほとんど同じくらいの数ですが、死亡者数となると肺がんが最も多くなります。まだまだ、肺がんは治りにくいガンです。
ガン保険や医療保険に入っているから、お金の心配はしなくていい?いえいえ、ガンになるリスクを下げれば、その保険料すら不要という選択が出てきます。
タバコにかかるコストを計算してみる
直接的コスト
2021年11月現在、メビウス (昔のマイルドセブン)20本入は580円
毎日1箱(20本)吸う場合には年間コストはなんと20万円越え!
580円×365日=211,700円
私も元喫煙者なので思い当たるのですが、タバコ吸うと缶コーヒーが欲しくなる。これも毎日だとすると130円X365日=47,450円
この2つだけで年間259,150円です。これは駐車場代をのぞいた乗用車の維持費とさほど変わりません。タバコを止めるだけで車が1ランクアップできます。
ここに隠れコストとして灰皿、ゴミ処理、所有している車を喫煙車とした場合の残存価値減少(喫煙車はどんなに掃除しても匂いが取れない)などを含めると単純なお金のコストだけでもかなり大きいことがわかります。
時間のコスト
タバコ1本吸う時間を5分として1日1箱(20本)であれば100分/日、年600時間以上がタバコを吸っている時間になります。
勤務時間中に10本程度タバコを吸っているだけで、50分は仕事をしてない時間があるので、近年では勤務中に喫煙できない自治体や会社も増えてきました。大和証券は在宅勤務中の禁煙まで設けて「ひどい」と炎上していましたが、大和証券は禁煙に取り組む社員にはきちんと支援をしていることがわかり、喫煙が時間と健康両方の被害を会社にもたらすということを考えている企業が増えてきていることが浮き彫りになりました。
「その分残業している」というのは言い訳にもなりません。残業している時間は会社にとってはただのコスト増です。サービス残業だとすれば、労基法上の別の問題です。
「喫煙所のコミュニケーションが仕事の役に立った。」というのもまだまだ言われますが、喫煙者がそもそも全体の30%もいないのです。よりたくさんのコミュニケーションを取る機会は喫煙所ではなく、執務室内にあると思いませんか?
しかも情報セキュリティが厳しくなっている状況なのに、ペラペラ重要な情報を誰が聞いているかわからない喫煙所で喋ることに問題はありませんか?
3つめのリスク
寝たばこによる火災発生は火災による死亡事故の発生原因トップ。
火がついた時には熟睡してるのですから逃げようがありません。通常の火災保険は不動産にかかっており、動産は保障されていません。火災保険に入っているからといって、家電製品や家具などは保障範囲外、ましてや火災のリスクを自分自身が常に持っている状態なのです。
さらに社会全体で見れば、消防士の出動機会が増えることや健康被害による税コストがかかっています。
その分タバコ税払ってるだろ!みんなよりたくさん税金払ってるんだ!
火災による損失は年間2,000億円以上。これに肺がんに係る医療費、禁煙指導に係る医療費などの国費負担(健康保険分)合わせて1兆3,000億円。タバコ税の税収は年間1兆円程度なので、毎年3,000億円のマイナスです。
また、あなたは800℃の熱源を指先に持って動いています。CMで「800℃の火の棒を子供の目の高さに持って歩いているのです。」というのがありました。まさに凶器を持って歩いているのと変わりません。
まとめ
タバコ1箱1,000円にしてはどうかとの議論で「取りやすいところから取るおじさんイジメ」との話題もありましたが、タバコはあくまで嗜好品。
メリットよりデメリットが大きい嗜好品を続ける必要性はありません。オーストラリアやアメリカのいくつかの州ではとっくに1箱1,000円や2,000円。タバコは高級嗜好品扱いで、庶民の嗜好品ではなく、セレブの嗜好品でしかありません。あなたがセレブならば続ければ良い話ですが、そうではなくいつも「給料が安い、小遣いが少ない」と嘆いているのであれば、タバコをやめれば月に1万円以上の支出減になりますよ。
\ニコチンゼロの禁煙スティック/